先日、他の劇団で活動している同世代の方にチケットをお渡ししながら、ランチをご一緒しました。
昨年の今頃は、ご主人の癌が末期で、「あの元気なお父さんが?」「え?そんなに悪いの?」ということを抱えていらっしゃいました。
看病、仕事、家庭、そして劇団の活動・・・・
ご主人を看病しながら、様々な葛藤を抱えながら、最後の決め台詞を言うという劇団の中での大役を引き受け、稽古を続けてこられたそうです。
3月に迫った公演の少し前、ご主人は天に召されました。
3月の公演、彼女はその舞台に立ちました。
「芝居の力の大きさ」に支えられ、出来たとのことです。
そして、セリフは、役者が「言う」のではなく、私の後ろにある何かに「言わされている」ということを感じながら、舞台に立たれたそうです。
「舞台があるから」輝く自分でいることが出来、お客様と心を通わせる楽しさを味わうことが出来、生きていること、いえ、生かされていることの幸せを感じることが出来る。そして、それらは、仕事にもつながり、生きて行くことそのものにもつながっていると、しみじみと語ってくれました。
60代の彼女が、50代にふとしたことから出会った「舞台」。それは、これからも彼女の人生を彩り、支えていくことでしょう。
舞台は、人を磨き、人生を輝かせ、広げ、深めていくと、私も改めて思いました。
そして、舞台は、劇場にいらして戴いた方々と、直接心を通わせ合えるという「生」ならではの素晴らしさがあります。
私たちも、「おやゆび姫」の舞台を通して、アンデルセンから戴いた沢山のものをお客様と共有できることを願って幕を上げたいと思います。
間もなく幕が上がります。
お席は各回880ありますので、余裕があります。
まだチケットをご購入されていない方は、029-274-7701劇団クリエまでご連絡ください。
「おやゆび姫」の世界へ、ご一緒しましょう!!