上原が主宰する音楽教室の発表会の準備のため、1月からずっとアレンジ、作曲、楽譜書きばかりの日々でした。
やっと、一段落。いえいえ、まだまだ、全体の構成や、お姉さんたちが弾いてくれる楽譜書きや、進行表の作成や、プログラム作りや・・・・・・などなど沢山作業があります。
すっかりご無沙汰しているうちに、日差しが明るくなってきて、少しずつ少しずつ春が近づいていますね。
つくばカンパニーの銀河鉄道の夜も、先週の日曜日、何と、一幕を通しました。
M1から涙を流しているメンバーが、何人もいて。子供たちまで目をうるませていて。
上原の目の前では、えりさが涙を流しながら歌っていて、こちらも涙線が緩まずにはいられませんでした。
まだまだ粗い通しですが、こんなにみんなが集中していて、沢山の物を感じていて、2ヶ月半後の本番は、一体どんな風になるのでしょう?
役者一人一人が本当にモチベーションが高く、一緒に作品を作っていて、スタッフたちの気持ちもとても充実しています。
ジョバンニ役のえりさは、福岡から稽古に参加しています。
福岡ですよ、九州の。
その思いも凄過ぎます。
もう一つ、凄いのは、演出の順君の本読みの深さと、舞台の構成力です。
多くの人がわかり易く、深い所も理解したり感じたり出来るような作品にするために、台本を深く深く読み込み、何度も何度も手を加えていきます。
それから、金ちゃんのピアノ。
「魂」の込め方が半端ではないのです。
金ちゃんのピアノを聴いていると、こちらの魂まで突き上げられていきます。
本当に、凄いものたちが集まって、凄い作品になっていきそうです。
稽古の後は、作曲家の金ちゃんと二幕の打ち合わせ。
賢治さんの綴りや表現は、時として難解であったり、様々な解釈が出来たりで、打ち合わせも一筋縄では進みません。
ここでも、順君は、原作に目を通したり、台本の全体を見たりしながら、金ちゃんと打ち合わせていきます。
金ちゃんも、それを受けて立つように、応えてくれる所がまた凄いのです。
なっちゃんから、チラシの絵が上がって来ていて、デザイナーのI君が今チラシを作ってくれています。こちらも、いいものが出来ています。
文系の学部が削減されるという話もあります。
文学や哲学、宗教、芸術は、人が我を求め、人とは何か、どう生きるべきかを追求していくためのものです。舞台作品もそうです。
これがあってこそ、科学をどう人のために役立て、人は何を以って「豊か」というのかを求めていくのだと思うのです。他の動物とは違う所ですよね。
クリエ(Kurie)は、creativeという言葉が元になっている造語です。
沢山のcreativeな作業が一つになって、クリエの作品が生み出されます。
作品を作りだすことは、生きる姿勢を高め、深く豊かに生きることを求めることだと思っています。
宮沢賢治さんの世界観に触れ、それを私たちの作品として表現するために、悶え苦しみ、それが表現する喜びに変わり、私たちは、また一つ豊かになっていくのだと、このごろ強く思う様になっています。