粗通し

皆様、大変ご無沙汰しております。

実は、土曜日に、ピアノコンチェルトのコンサートがあり、弾きましたが・・・・・・

余りにも大変で、劇団のお稽古、運営、勿論こちらのブログも、そして、今、新しいホームページを作っていますが、それら全てに関われず、夏が終わってしまいました。

お陰様で、コンサートは、無事終了いたしました。

我らの作曲家、金ちゃんのオリジナル曲を弾いたので、そして、劇団員でもあるSちゃんが、「星めぐりの歌」を弾いたので、また、時間があれば、こちらも書きたいと思っています。

「ひたちなか」では、粗通しをしました。

これから、本番に向けて、稽古の様子もどんどん報告していきたいと思います。

 

今回のものがたりの軸をなす、福太郎と雪乃。

福太郎は、老いぼれフクロウ。その福太郎が、亡くなった奥さんへ、若いころに歌った「求愛の歌」を受験生の雪乃に歌って聴かせます。そして、自分の家族への思いや、一人ぼっちになってしまった今の心境などを少ない言葉で自分に言い聞かせるように語ります。

別のシーンでは、モヤモヤとしたものを抱えている雪乃に、「自分の生命(いのち)を次の世代に繋げることが出来ずにこの世を去った若者がいた」という話をします。これは、福太郎が、機会があったらぜひとも人間に伝えたいと思い続けていたことなのです。

この二つのシーンは、雪乃が、「自分とは何なのか 自分はどう生きていこうか」を見出していくきっかけになっていきます。

福太郎役の大学生のM子、雪乃役の大学生のSK。豊かな感受性とキラキラとした表情で、それぞれ、演じてくれていました。

シーンのあと、M子は、メガネを外してタオルで顔を拭っていました。20歳の彼女が感じられる、精いっぱいの福太郎、愛することの意味、家族の意味を演じてくれていると思いました。

雪乃の家族のシーンは、父親役のYT君が入れていないので、これから、どう作れていくか、楽しみです。

この物語には、もう一つの家族が登場します。畑を耕すおじいちゃんと、その孫と孫のフィアンセです。

おじいちゃんを演じるIZM君は、ベテランの役者さん。太平洋戦争の末期、特攻隊で兄を亡くしたおじいちゃんを迫真の演技で演じます。おじいちゃんが、戦後ずっと抱えて来た思いを孫の陽也がどの様に受け止めていくのでしょう。これから、もっともっと作りこんでいって欲しいです。

役者たちの日常は、大変忙しく、メンバーが揃わず、作り込めていないのが実情です。これから公演まで、濃い稽古をしていかなくてはなりませんね。

土日がいつも休みという大人の役者が一人もいなくなってしまいました。

子供たちも部活がとても忙しく、今回は参加をあきらめたメンバーが何人もいます。

「世界中で、こんなに働いたり、部活をやっている国って他にないんじゃないの?」そんな言葉が聞こえて来ています。

過激な日本人の現状が、クリエの公演にも影を落としています。

今回は、いつもよりも少ない参加者で、且つ揃うのが少ない稽古という厳しい現実を乗り越えて、しっかりと、効率よく稽古し、納得のいく本番を迎えたいと思います。