役とアンサンブルと

ひたちなか公演の最後の稽古が終わりました。
通す度に、皆が何かをつかんでいっているのが、観ていてわかる通し稽古でした。
飛行士役のH君、合宿での通しで、グッと変わったので、「何か掴んだね」と言うと、大人の役者と話したり、キツネのセリフに触発されたり、色々とあったようですね。
稽古場で、ずっと聞いているセリフなのに、それが心にストン!と落ちる瞬間みたいなのが、あるのですね。


そのキツネ役のMちゃん、「王子さまのKちゃんが、ほんと凄くて、ドンドン ドンドン 受け答えが深まってきていて・・・・」とのことなのです。

そして、王子さま役のKちゃんに、最後の通しの前に、「Kちゃん、なんか、凄く凄く良いよね」と言うと、「自分が演じているのじゃなくて、王子さまが私を通してしゃべっている感じで、こんな経験初めて」と言うではありませんか。
Kちゃんは、まだ、高校生です。私が高校生の時、こんな感覚を味わっていただろうか?
バッハを弾いていると、バッハが私に話しかけているような感覚は、相当に熟してからの経験です。

役者一人一人が本当に凄いです。

そして、クリエのもう一つの凄さは、アンサンブルです。

ここの、層が厚く、一人一人が、しっかりと表現出来る所です。
以前の公演では主役級の役でも、今回はアンサンブルだったり、このポジションが好きというメンバーがいたり。

殆どのメンバーが、ソロも歌えるし、重唱などでどのパートでも歌えます。
でも、それだけでは、アンサンブルとしては不足です。一人一人が心に深く何かを感じ、且つ、それを心の何処かで共有し合い、同じ空気感を共有し合い、大きな一つの表現にならなければなりません。それが出来たときに、とても大きなパワーとなって、劇場の空気を動かします。
劇場で、是非、生のクリエの舞台を堪能してください。

申し訳ありませんが、2日は、チケットがありません。
3日は、自由席のみまだあります。15時からは、少し余裕があるようです。

もうしばらく、チケットぴあ、他のプレイガイドでもご購入頂けます。

チケットのお求めがまだの方は、お急ぎください。
劇場でお待ちしております。