演出家の仕事

日曜日、劇団クリエのスタッフは、雨の中、鉾田市の大洋公民館での、鉾田市民ミュージカル「鉾劇テトテ」の稽古に行って来ました。

来年2月の公演が決まり、2月、3月には本稽古前のワークショップを開催し、メンバーも決まり、作品について協議をし、4月末から、本稽古が始まりました。

作品は、「おやゆび姫」に決まりました。特急で台本を上げ、何と、2回目の稽古で、本読みをしました。

さて、今日は、公演までの演出家の仕事を、書いてみたいと思います。

台本が上がると、演出家は、台本をチェック。そして、作品について、色んなプランを練ります。
台本の訂正箇所はないか?ナンバーを入れる場所は、ここで良いか?
本読みの前に、参加者と、役の数の確認をして、大体の役の振り分けをします。どのメンバーも、「見せ場」を作れる様、配慮をしながら。
役者たちの「やりがい」も考慮して、どんな各品にしていくか、何をどう描いていくか、沢山の資料を手許に置いて、考察をしていきます。

並行して、稽古日程を組み、本番までの稽古メニューを割り振っていきます。

立ち稽古が始まる前に、立ち位置や出ハケ、振付なども、振付師と相談して決めていきます。
道具や衣裳、舞台監督、音響、照明などとも打ち合わせをしながら作品を一緒に作っていきます。

稽古中は、役者の様子にも目を配り、声をかけ、役者もスタッフも、皆が気持ちよく関われる様、雰囲気作りもしていきます。
役者たちの要望を聞いたり、演出側の要望を伝えたり、作品と向き合いながら、「人」と常に関わっていきます。

本番が近くなると、色んな進行状況を確認しながら、作品を仕上げて行きます。
メンバーの気持ちも、公演に向けて高まっていける様、きめ細かな声掛けもしていきます。
役者たちが、稽古場以外で何か抱えていないか、稽古場での人間関係は上手くいっているか、役について悩んでいないか、困っていることはないか、と、一人も取り残さない様に、全員が心を一つにして本番を迎えられる様、心配りをしていきます。

いよいよ劇場入りすると、幕が開くまでは、時間との闘いになります。
仕込み、場当たり、ゲネプロ、そして本番の幕が上がって下り、ばらしが終わるまで、舞台監督と共に、常に全体を見渡しています。
滞りなく、ケガが無い様に、そして、全員が心から舞台を楽しめる様に、お客様にも喜んで頂ける様に、出来る限りのことをしていきます。

ざっと書いてみましたが、一つ作品を作って公演するのに、演出家は、こんなに色々とやっているのですね。

現在、演出家の順君は、テトテの「おやゆび姫」を始め、県南シニアミュージカル、リリー子ども&スポーツ専門学校の卒業発表、リリーベール小学校のクリスマスアッセンブリー、Studio Factory of Dreamsの発表会、そして劇団クリエの公演準備と、6団体の作品作りを抱えています。
一週間、毎日違う作品のことを考えていることになりますね。実際、火曜日から日曜日まで、違う団体に関わっています。

クリエは、中でも、柱になる活動ですが、今は、ワークショップを開催しています。
水面下では、公演のための準備も、コツコツと行われていますよ。

鉾田のテトテは、クリエ(予約が取れれば来年5月を予定)よりも3か月早い、来年2月3日(土)、4日(日)に公演の予定です。
今回は、入場制限も無く、皆様にお越し頂けると思います。

他の公演や発表も近くなりましたら、お知らせいたしますね。
皆様、どうぞお楽しみに。